李えみ

卒業年度と卒業學部は
1992年文学部卒です。

義塾時代のサークル活動や思い出など
慶応での一番の財産は、同じゼミの同級生や先輩など一生ものの友人たちです。ゼミのあとは毎回、教授につれられて居酒屋へ行ったものです。私はお酒はまったく飲めないのですが、そこで過ごした楽しい学びの時間は忘れがたいものになっています。

コリア三田会との出会いは
ある日突然、家に葉書が来て、それでコリア三田会の存在を初めて知りました。はじめはどうして私の住所がわかったのだろうと気味が悪くて放置していたのです。これまたある日、ふと気が向いて総会に行きましたが、その時はコリア三田会のみなさんのお人柄に接する機会があまりありませんでした。

それからまたしばらくして、ある日突然、メールでビールパーティのお誘いがきました。これまたふと気が向いて行ったのですが、その時、正面にはチャメっ気たっぷりで教養人の玄会長が、右隣りにはデキる系美人の尹和代さんが、左隣りには癒し系カワイコちゃんの近藤仁美さんが座ってくださり、この三人の紳士淑女が面白くてタメになるお話をしてくださるので、私はバカ笑いをしていました。

ゆっくり話すことができ、会の雰囲気もわかり、その後ちょくちょく顔を出すようになったのでした。コリア三田会がこれほどまでにざっくばらんで気さくなところだとは存じ上げず、それまでもったいないことをしてしまったと思っています。

在日ゆえに経験した喜怒哀楽、受難は
大小いろいろありますが、そのひとつ、若い女性のためになることをお話ししましょう。かつて交際していた日本人男性と結婚話が出た時です。相手の男性が在日のことを何もわかろうとせず、日本式に自分のイエを押しつけてきたので腹が立ち、私が癇癪を起こして別れたのでした。

喜怒哀楽にからめれば、結婚話が出るまでの恋人時代は [喜]。結婚話が出たら [怒]。私から別れを言い出したとはいえ彼のことが好きだったので、別れたら悲しくて [哀]。ひとしきり悲しんだらつくづく別れてよかったと嬉しくなってきて、毎日ご飯がおいしくなったので [楽]。(笑)

現在、別の日本人男性と結婚していますが、私が何も言わなかったのに、夫は結婚前から自ら在日史など勉強し始め、こいつは偉い! と感心して[喜]&[楽]。

近況と就職のいきさつや志望動機など
中学受験のための塾で講師をしていました。在日のお子さんもたくさんいたのですが、韓国籍・朝鮮籍がハンディになって志望する中学校に入れないのではないかと不安になっていらっしゃる親御さんが多かったのが印象的です。現在、塾の仕事はやめ、在宅ワークをしながら、夫と二人、仲むつまじく暮らしております。

ご両親やご家族にまつわるお話を
一世の祖母が韓国の習慣を私に教え、二世の母は日本の習慣を教えてくるので、子どもながらにどうすればいいのか、悩みました。子どもをダブル・バインド状況に置くような教育はよろしくないですね。(笑)

また両親が日本人に言うことと本国の韓国人に言うことが違い、時にはさらに在日に言うことがこれまた違うのを目の当たりにして育ったので、子どもの私は親が信用できなくなり、親の言うことを無視するようにしていた時期があります。

別のある時期には親は本当は韓国人だ、日本で生きている私に韓国人のしつけをしようとしているのだと思い始め、親のしつけはすべて忘れ、一から自分で自分をしつけ直そうとして、それでメチャクチャなことになってしまいました。

両親はただのバイリンガルでバイカルチャーなだけだったのですが、当時は私もまだ子どもだったり若かったため、それがわからなかったのです。それもこれも、なんだかんだ、いま思えば面白い経験をしたものだと思いますが、「経験するもんじゃないだろう、あんなもの」とも思っております。(笑)

人生最大の思い出は
人生最大の思い出を思い出す「ゆとり」が現在ありません。目下、四十づらを下げて、将来のことで悩んでいます。ヨーロッパにいる友人が帰国してカフェをやるというので、それに私も便乗するつもりだったのですが、震災のせいで友人が帰ってこれなくなりました。将来のめどが立たなくなって途方に暮れているところです。아이고(アイゴー)!

コリア三田会に期待することは
ムグンファの会代表としてがんばっていきたいと思います。ふつつか者ですがよろしくお願いいたします。また他愛ない要望、つぶやきなど、気軽におっしゃってください! みなさんのお声が基本のムグンファの会ですから。

若いメンバーに応援の言葉を
ムグンファの会は在日の若い塾生・塾員はもちろん、なかでも女性を支援する会でありたいと思います。とくに用事などなくても、気軽にコリア三田会のほうにメールをお送りくださいね! 新大久保のコリアンタウンを案内してくれとかOKです。はずれにある安くておいしいタイ料理屋さんに案内します。食事をしながら、意味のある話、ない話に花を咲かせましょう!

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